「少年非行かなり増えた」

「少年非行は増加していると思うか」という問いに対し、▽「かなり増えている」と答えた人が前回より7ポイント増えて66%、▽「ある程度増えている」が前回より7ポイント減って27%でした。

「そういうことにしたいのですね :)」ということばが頭にうかんでしまったことはさておき、こういうニュースを見るたびに反社会学講座を思い出すわけで。

 現代の北朝鮮で「金正日は偉大な指導者だと思いますか」と尋ねたら、おそらく99.9%の人が「そう思う」と答え、残り0.1%の人は翌日から姿が見えなくなります。実際にそういった支持率調査が行われたという話は耳にしませんが、もし実施されるとしたら、質問票にも工夫が凝らされるはずです。
 
 質問・金正日は偉大な指導者だと思いますか。次の中から選びなさい。
絶対そう思う 強くそう思う そう思う たぶんそう思う その他]
 
 これは選択式の社会調査において「不均衡な尺度」と呼ばれるテクニックです。肯定・否定の選択肢の数は同じでなければいけないのに、調査する側が望む選択肢を多くすることで結果を操作します。一般の人たちは社会調査の結果だけに注目しますから、このテクニックを目立たぬようこっそり使うのは有効な手段です。今後、社会調査に関する記事などをお読みになる際は、ぜひ、どのような質問がなされたかも確認してください。

というわけでどのような質問がなされたかを確認してみたいなと思った。

また、不良行為をしている少年への対応については、▽「注意する」と答えた人が12%で、前回より5ポイント減ったのに対し、▽「注意したいが見て見ぬふりをする」と答えた人が54%で4ポイント増え、注意しない理由については、79%の人が「暴力をふるわれるおそれがあるから」と答えています。

「怖がりすぎー :)」ということばが頭にうかんでしまったことはさておき、こういう理由を言っちゃう大人に限って「少年*1」と交流がないというか話をする機会を全然持とうとしないというかそれこそ世界とか視野がものすごく狭い人に思われてくる。
そういう人たちがこういう記事を読んで「そうだそうだ最近のワカモノはナニ考えてるかわからないんだよいきなりキレて暴力ふるわれるかもしれないしもうちょっと厳しくあたらないといけないんじゃないか」なーんて発言したりしてとっても厄介だ。
しかしながらそもそも若くしていろんな世代の人たちと交流することにおっくうになってる人も多いような気がする今日この頃。

*1:「"非行"少年」に限らず